日向清人氏の批判が変な理由

日向清人氏は日本人の英語をクリティークされることで有名だが、そのクリティークには的外れなものが多い。先日も、実によく書かれた橋下氏の反省文とも思われるプレスリリースを批判されていたが、英語ができる私の立場から読むと、とても立派なものであった。

今回は英語の教科書の文を批判されていた。
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2013/06/post_946.html

氏は、CROWNという教科書の以下の文を日本人的であると批判している。BUTの使いかたが変だというのが氏のポイントだ。
Each of us slept in a room about the size of a phone booth. But you don’t have to worry about hurting your back in weightless conditions.

これには、びっくりした。英語ができる私の感覚で読むと非常によく書けている文であるからだ。

日向清人氏は自分ならこう書くとして、以下のような文を書かれているが、逆に、理屈っぽくなっている。
Each of us slept in a room about the size of a phone booth, increasing our risk of having back pains from twisting our body in an unnatural manner. But, thanks to the absence of gravity, we didn’t have to worry about that.

この文は非常に読みにくい文であり、まさに、受験英語で分詞構文を日本人の文である。なぜならば、INCREASINGという動詞の主語が何かが分かりにくいからである。

主語と、INCREASINGの間に距離があることもあるが、事実上の主語が決定しにくい構造になっている。二人の人が寝たことなのか、二人の人が部屋に寝たことなのか、二人の人が小さな部屋に寝たことなのか、、、と色々な解釈が一発で決定しないために、この文章を数回読まないと、しっくりとINCREASINGの主語が決定しないのである。また、INCREASING自体の意味も、RISK以降あたりにならないと確実に決定しない。意味が決定しない曖昧な状態が長く続く、、、それは、まさに日本人が日本語で考えて無理に英語にしてしまっているような印象を与えることになる。

なぜオリジナルな文のBUTの使用が実は問題ないものであるかを説明したい。
Each of us slept in a room about the size of a phone booth. But you don’t have to worry about hurting your back in weightless conditions.

なぜ、ここでBUTで良いかというと、その部屋のサイズが電話のブースのようなサイズだということで、読み手の心理には、「そんな小さな部屋でよいの?」という不安が生まれる。その不安を打ち消すために、BUTが使われているのである。

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