July 17, 2009

信じてついてこいという言い方がある

高校教師時代に、生徒が冗談で、先生、ついていきますとかいう表現をしていたのだが、それをなつかしく思い出す。 私についてこい、などとは言えないのだが、一つだけまともにとらえてほしいことがある。 それは、語彙というのは大切だが、語彙というのは、まだ英語があまり喋れない人が気にして勉強するものではない という点だ。 もちろん中学、高校レベルの語彙は大切だろう。だが、まだ英会話がある程度できない人が、せっせと語彙を勉強するのは、長期的には無駄だということが言いたい。 ちょっと丁寧に説明する。以下が英語がうまくなるプロセスだ。 1)言えて聞ける (英語喉と機関銃英語でマスター) 2)中学高校レベルの基本語彙をマスター(このくらいはやってほしい) 3)英語におおいに触れる(IMMERSIONというやつだ) いわゆる単語帳で覚えるような語彙は(3)のプロセスのなかで、出会いながら、必要性にかられながら、覚えるものだ。 まだ聞けて言えない状態で、覚えても決して使えるようにはならない。特に、例えば、この単語には3つの意味があるとかそういうようなことを覚えていっても、どうせ将来使うことはないし、使おうと思っても忘れているだろう。 いや、私はTOEICのスコアを伸ばしたいので、そんな余裕はない。もっとイソギタイという人。以下が実行できるだろうか? 1.時事問題などに関して英語で読む。TOEICの問題に時事問題などがあれば、それを読んでもよいだろう。 2.読んだことを、実際にネイティブあるいは英語を使う外国人と議論する。その課程で語彙をマスター。実際に会えなければ、このさいネット上でのネイティブとの議論なども可能なのではないか? こんなのもありだ。 1.好きな映画を見る 2.聞けて言える状態で聞こえた表現をメモ 文化的なことで分からなかったことなどもメモ 3.実際に映画について外国人と語ってみる つまり、常に使うのである。 さて(1)の喉発音と(3)実際に使うは関連している。皆さんのなかで近くに外国人がいる人は試してほしい。喉でしゃべっていると、自然と外国人があなたのほうを見てしゃべる。口発音の人がしゃべったのに、あえて、喉発音のあなたのほうを向いて、確認をもとめたりするだろう。 ある論文を面白く読んだ。カナダの日本人大学院生が集まって、差別の問題について座談会形式で語っている。それは、いかにカナダの教室で日本人として、いや日本人女性として、差別されたかという内容だ。例えば、自分が何か言ったときは、何も言われなかったのに、その後でネイティブが同じことを言ったら、「あ、そうです、そうです」と同意したとか。それで、「えええ、自分も同じこと言ったのに、なぜ?」という感じの経験をされたそうだ。具体的には、その無視した人は黒人だったそうで、同じマイノリティーなのに!というショックがあったようだ。 それはおそらく口発音だから、無視されたのである。口発音は我々の想像を絶するほど、ネイティブにとってわかりにくいのだ。 例えば、日本人が正しいと思っている無声音はただの 風である。 Sはするどい風 THはつむじ風のようなもんだ。 風で、音を理解してくれといっても無理なのである。 ここでのポイントだが、喉発音をやっていれば、外国人が真剣に普通にあなたの話を聞くようになる。だからこそ、実際に使うという機会が異常に増えるのである。      

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