November 15, 2007

具体的な発音
ブルブル凧

英語喉・ネイティブメソッドに現れる概念(実践)は色々あるが、全てが大切なものだ。ひとつも無駄なものはない。とはいえ、ああ、これ、もれてなくてよかったなあ、、、と実感するものの一つがブルブル凧だ。 音声ファイルを送っていただくなかで、有声音(振動音)のTHが出来ていない人がいない。これは、ブルブル凧のおかげだ。 最初の最初の実験者さん(苅谷先生以前)のTHがDみたいになっていた。なぜ舌を歯と歯の間にはさんでも、Dみたいになるのか、、、、謎解きである。ブルブル凧のコンセプトがなければ克服できなかったことだろう。  THは舌の動きが日本語にない。したがって、舌を動かそうとすると、どうしても力が入ってしまう。これが、日本人にとっての最大の問題なのだ。ブルブル凧のコンセプトをしっておれば、THのときでも、どんなときでも、舌に力が入ってはならないことがわかる。難しそうだが、いつもそうしていなければいけないという一貫性のあることなので、実は、気がついてみると簡単だ。 「舌を動かす」と書いたが、私自身が英語を喋るとき、舌を動かす必要もないような気がする。だって、すでに舌は歯の付近にどてーんとふてぶてしく横たわっているのだから、動かすといっても、そんなに動かす余地もない。 (そういう意味でも、従来の「舌の筋肉を鍛える」という考え方には同意できない。筋肉を鍛えるって、どこの筋肉だろう。) Vもブルブル凧だ。これまでかなり誤解されてきた。Bに激しい摩擦(上歯と下唇のあいだ)を加えるとVになるという信仰のようなものがあるが、実際は、Vに大切なのはブルブル凧である。微妙に違う。できるようになると、VとBの違いって、結構、微妙だなあ、、、と実感する。喉革命以前の日本人が、ふつう思っているような違いではないように思う。 やっかいなのは、日本人学習者がネイティブの先生にVをやってみてくれと頼むと、そうすれば、分かりやすいだろうという親切心から、おおげさに、摩擦を起こす。この親切心こそが、英語喉がこれまで発見されなかった理由だ。 摩擦しているように聞こえるVの音は、空気と皮膚がすれる音というよりも、ブルブル凧の音だ。

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