October 17, 2007

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スペイン語とカタカナ発音 考察

英語だけでなくヨーロッパ言語の全てが3ビートであるということが、なかなかピンと来ないかもしれないが、考えてみると、同じ仲間同士である言語であり、またどれをとってもアルファベットを使う言語が3ビートであることは驚くほどのことではない。 例えばSTELLAという名前はヨーロッパ言語話者なら、誰でもSTEL-LAと3ビートで読む。スペイン語になると急にS-TE-LAになるということはない。日本語でいうとSUSHIを英語ネイティブはSUSH-SHIと読むが、フィンランド人が急にSU-SHIと読む、、、ということは起こらない。SU-SHIは、ヨーロッパ言語ではつねにSUSH-SHIと発音される。子音―母音―子音を一塊と認識する3ビート言語だからだ。 ただし、言語によっては、3ビートであることが日本人の耳には分かりにくい言語がある。それがスペイン語である。スペイン語はたまたま母音が日本語によく似ている。あ、い、う、え、おの5音だ。 また喉の定位置はゲップであることは英語と変わらないが、やたらとアクビエリア発音が多い。アクビエリア発音というのは首の上のほうでの発音だから口に近いこともあり、これまた日本語に似ている。 ものすごく似ているからこそ、私は日本語とそうかわらない2ビートだろうと思い込んでスペイン語を20年ぐらい喋り続けてきた。ところが、英語が3ビートだということが分かったら、やはりスペイン語も3ビートじゃないか、、、ということがすぐにわかった。  例を挙げてみる。VAS A COMER。これを喉革命をまだ経験していない耳できくと、カタカナに聞こえるのである。  バサコメール つまりVA-SA-CO-ME―R と。 この要領で発音されたものを スペイン語のネイティブが聞くと、えらく、CHOPPYな発音をするなあと感じるのである。というか、世界の多くの人々は、お互いがどのような発声法をするか知っているので、日本人のスペイン語を聞くと、ああ、日本人っぽい発音法だね、、、と無意識に納得する。  上の例文をシラブルを正しく読むと次のようになる。 VAS-SAC-COM-MER 英語喉の後半で紹介している3ビートである。シラブルの連結部の子音の読み方は少し特殊。Sでいうと、最初のSはスウィングとして、2番目のSはフォロースルーとして読む(英語喉参照)  とくにシラブルとシラブルのあいだをスムーズに読むことが大切だが、そのこつは、喉に口があると想定して、口のことは何も考えずに、喉で発音することだ。一音一音きらずに、すーと発音してみるとよい。 スペイン語がカタカナに似ているという説は修正する必要があるだろう。スペイン語がカタカナに似ているのではなくて、日本語の感覚で聞いていると、あたかもカタカナのように聞こえてくるということである。 スペイン語を2ビートでなく、3ビートで聞き始めるためには、映画や日常会話などで使われている本物のスペイン語を聞く必要がある。直接、自分に話しかけているネイティブのスペイン語を聞いて、判断するのは難しい。というのは、喉発音と3ビートで話しかけてこない日本人話者に対しては、ネイティブ自身も、ちょっと違った話しかたで対応するからである。  誰もが持つ経験だが、「ネイティブが直接話してくれているときは分かるけど、ネイティブ同士が喋っている会話は分かりにくい、、、」ということがあるが、その理由がここにある。ネイティブが2ビート話者に喋るときには、あまりにもくっきりはっきりと大げさに喋るので(2ビートが移ってしまうということもある)、3ビートを感じさせてくれるための自然な流動性がなくなってしまう。  だから、まずは喉発音と3ビートを身につけないと、英語やスペイン語、その他のヨーロッパ言語が喉発音であり、3ビートであることが分かりにくい。これはやっかいであるが、英語喉50レッスンを終えるならば、ヨーロッパ言語の音ががんがんと頭に入ってくるだろう。意味がわかるかどうかは別問題だが、書けといわれれば書ける、、、というレベルになるだろう。 最初の喉発音への移行で戸惑う人がいるので、そのあたりをサポートできればと願っている。

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