http://ashrafieh.seesaa.net/article/160695924.html でアシュラさんが、英語喉は理解できて、一段落ついたとおっしゃっていて、ほっとした。アメリカのドラマの英語が、前よりも耳に入ってくるようになったとの報告もうれしい。

さて、今日は、以下のアシュラさんの言葉に対してコメントしたい。アシュラさんいわく:

目標は、即興で5分間の英語スピーチができるようになること。原稿が無い即興でそれくらい話す機会はジョブインタビューくらいでしか無いのだけど、自分の「英語が崩れる」のはまさにそういうインタビューの最中だったりする。

引用終わり

さて、私のアドバイスだが、大切なのは、喋る前に、話すアウトラインを考えすぎないことだ。話す前に、あれこれ考えると、喋っている最中にも、この次には、あれをいって、これを言ってと、頭がパンク状態になる。

私は、よく会議などに出席して、自己紹介をしないといけないときに、他の人が自己紹介をしているあいだに、何を言おうか、これを言おうかと考えすぎて、せっかくの他の人の紹介が頭に入らなかった時期があった。そして、自分の番になると、結構、あせってうまく言えない。そして、終わったあと、残りの人が自己紹介しているときに、あ、あれを言えばよかった、これを言えばよかったと後悔して、また人の話が残らない。

ところが、あるとき気づいたのだが、そういう場で心配そうに、しているのは、私だけのように思えた。他の人、ノンネイティブでも、気楽のその場で喋っている。

結局、自己紹介にしろ、仕事にしろ、自分のこと、あるいは自分が毎日やっていることだから、結構、その場で言うことを考えれば良いのだと思う。

そうすると、言葉がたどたどしくなると心配するかもしれないが、

言葉はたどたどしくても、全然かまわないのだ。

喉発音と3ビートさえできていれば、その文のどこを強調するかとか、あるいは、どんな語彙を使うのかなど、聞くほうとしては、どうでもよいことなのである。

もちろん、感動させるためのスピーチを国会議事堂でやるというのなら、違うが、仕事などで喋るときは、そういう配慮は結構いらない。

そもそも、英語とは、最初に言う文を考えて、それから喋るのではなく、その場その場で、言葉を単語ごとにつないでいくものだ。

たどたどしくても、喉の奥に響きを感じながら(こだまブースター)喋れば、全くコミュニケーションに問題がおこらないし、だいたい、仕事の英語とはそういうものだ。

もう一つ大切なのは、喋るのが自分だけだと思わないこと。相手がおり、相手が喋ってくれて助けられることもある。

私も仕事で使う英語では、私が文の半分まで言ったあとで、同僚が文の半分を終えることがある。会話が、私だけで完結しない。私も、相手が言っている半分まで聞いて、そこから私がその文を終えることもある。

喉で喋っていて、3ビートであり、またリラックスしていれば、相手が会話に参加してくるのである。

それも文の中間で。

これまで日本人は、文というものを絶対的な単位と捕らえすぎていたと思う。だから、文があって、イントネーションが大切だと思い込んでいるが、そんなことは絶対的にない。

日本人の会話でも同じだ。聞こえは悪いが、人の話を盗み聞きしてみてほしい。英語でも同じだ。

つまり、仕事などで英語を喋るとき、大切なのは2つ。

  • いきあたりばったりで喋ること。
  • 相手の協力もうまく利用する(喉でしゃべって、リラックスしていると相手も勝手に参加してくる)

いきあたりばったりでも、内容は毎日やっている仕事のことだったりするのだ。またいきあたりばったりだからこそ、聞いている人の反応を見ながら、適時、内容を変えていける。質問にも答えられる。

私は、特に口発音時代、議論がなかなかできなくて苦労した。あきらかに、日本のネタで、まわりが私が何がコメントしたらなあと思っているだろうに、言えないのだ。それは一つには、あれを言って、これを言って、、、と最初に組み立ててしまっているうちに、緊張して発言ができにくいところに自分をおいやっていたのである。

普通の仕事の会話で、感情を入れようとしたりするのは、意味がない。そんなことはする必要はない。

感情などは、勝手に入るものだし。

さて、私は、この1,2年、歌の練習をしてきているが、感情を入れて歌おうとしたことがない。まずは、基礎は、発声である。

スピーチなども、喉発音と3ビートができていなければ、感情を入れたところで通じない。通じなければ、感情は意味がない。

私はSASという統計ソフトでプログラミングをするが、細部がとても大切である。細部を無視して、感情が大切だとか、全体の見栄えが大切だとか言う人はいない。

英語でイントネーションが大切だというが、それは、まさに細部を無視しているように思える。どんなに、イントネーションを工夫しても、喉発音でなく、シラブル無視だと、相手が分からないのである。

それでも分かるという人がたまにいるが、それは、ネイティブも日本に住んで長いので、日本人の英語を名人芸的に理解するからである。

タイの日本語の先生が、口発音でアメリカ人の同僚に喋ると、通じないと書いていたが(http://thainihongo.seesaa.net/article/160465972.html)、まさにそれが真実である。私の嫁はんはアメリカ人であるが、自動車の中などの至近距離からであっても、ちょっと口発音で言うと、全く通じない。3ビートと喉発音を期待して英語を聞いているからだ。

発音はそれほど大切でないというのは、全く間違っている。コンピュータプログラミングをするときに、コンマの打ち方はどうでもよいといっているようなものだ。

<もちろん、細かい音自体は些細だろう。例えばTHをZとかSで言い換えても通じるし、ネイティブもノンネイティブは、そういう喋り方をすると知っているのだ。ただし、喉で発音し、シラブルを大切にしないとだめだ。>

コンピュータ言語も、英語も同じ記号の体系である。

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One thought on “アシュラさん、次のステップ

  1. あしゅら says:

    上川先生、

    アドバイスありがとうございます。私が「機関銃英語」(注文中)に期待するのは、聞いた文のシラブルを数える練習(というのがたぶんあると思うのですが)あたりが、自分が即興で英語で何かモノを言う時に役に立つと思うからです。

    あと、ドラマの台詞など、「最後の『余計な言葉』はなんなんだ?」という瞬間が多いのですよね。9割はわかる。が、最後に「余計な音」が聞こえる。意識レベルで何か「日本語的」な計算をしながら英語を聞いていると思うわけで、機関銃英語は楽しみです。

    ありがとうございます。

    ところで、私も1968年生まれです。

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