西日本と東日本の発音上の地理的境界線

ご質問をいただきました。

 

さて、かなり厳しく見ると、大阪府と兵庫県の境付近にCONSERVATIVE BOUNDARYがあると思います。そこから西が西日本型となります。ちょうど関西弁が少しづつ,中国地方弁になっていくあたりです。私が大学生のときに、青春18きっぷというJRの切符で普通電車で京都から広島に帰ったことがありますが、兵庫県にはいってしばらくすると、関西弁がだんだんと中国地方弁に変っていきます。

沖縄、九州、四国、中国地方、兵庫県の方言の特徴は、音節の内部に中国語にあるような四声のような抑揚の変化がある点です。この変化は声帯が力んでいると起こせません。したがって、これらの地域では、声帯がゆるめなため、首の根本を響かせることができます。この結果、外国語も聞いた通り言うことができ、また動物の声などの物まねもしやすいでしょう。以下は、九州出身のお二人ですが、英語のnative度が異常なほど高いです。

さて、LIBERAL BOUNDARYというのもあります。厳しくみないで、音声的に西日本型は近畿地方、北陸地方、そして愛知県付近をも含んだ地域です。この地域は、少しだけ声帯が固めになるものの、それでも、まだまだ柔軟な感じがします。あるいは、人によって違うと言うことが言えるかもしれません。

北海道は、どちらかというと、このグループに似ています。柔軟でありながら、少し硬い感じです。

関東地方は確実に東日本型だと言えます。音節の内部が平らで短いので話すスピードも速いです。以下、東日本的発声の代表と思える茂木健一郎氏の英語です。ものすごいスピードですが、これは、わざとやっているというより、喉が硬く、個々の音が短いがために、全体的に速くなるということです(音が短いから機関銃のように音を発射します)。

東北地方は、よく分かりませんが、東日本型であるような気がしますが、混在型のようにも思います。

さて、もう一つの要素があります。それは、方言と標準語のバイリンガルかどうかという要素です。西日本では、方言プラス標準語を話すのでバイリンガル地域であると言えます。関西地方は都会があるのと、大都市が多いので、関西弁のプレスティージが高く、モノリンガルであると思います。関東地方も標準語圏ですので、モノリンガル地域であると言えます。

個人のレベルで自分が西日本型であるか東日本型であるかをテストすることもできます。TEARと言ってみてください。これが1シラブルで言えれば、西日本型です。T-I-Rですが、IからRへの移行のところが難しいのですが、声帯が力まない西日本発声ではIとRをスムーズにつなげることができます。

東日本発声の場合は、個々の音で声帯が力みます。IからRの移行のところ、Rの最初で声帯がりきむので、R本体の音が出る前に、アがついてしまいます。したがって、TEARがTIーARとなり2シラブルになります。音声で解説してみました。

TEAR 10 02 2018.mp3

西日本型の人は、音を聞いて繰り返す、、これだけで、発音ができるようになるでしょう。

東日本型の人は、まず、発音以前の問題として、首のあたりから力を抜く練習、普段からリラックスする練習がいります。効果的だと私が思っているのは、寝る時に、ベッドを柔らかいものにして、横向きで寝ることです。横向きで寝ると、肋骨の構造上、深い息がしやすくなり、毎晩、深呼吸で寝ることになり、朝起きたときに、声が深まっていきます。

布団に寝ると、横向きに寝ることができません。腰が飛び出しているところが硬い布団にあたり痛くなるからです。

生活習慣の影響で体が硬くなり、発声が固くなり、発音が難しい、、というメカニズムがあるのだと思います。

(私自身は、小学校の高学年か中学のころに祖父母がなくなったために、祖父母が寝ていた部屋に移り、そこにたまたまベッドがあったのです。ベッドで寝ていたので、発声が軟らかめになったのではないか?と思うこともあります。)

それから東日本タイプの発声の人は、発音のマスターには時間がかかりますので、まずは、英語喉の3ビートをやって、聞き取りができるようになったうえで、じっくりと、喉発音づくりをしてみてください。

もちろん東日本でも発声がやわらない人がいます。そういう人は剣道をしていて、普段から気合いで声をだしていたとか、歌が好きだとか、そういう人だと思います。

西日本である広島には、英語を別に勉強していないのに、発音はその場でnativeレベルでできるという人もいます。私の中学校からの親友であるナオの発音もすごいです。